2010年8月8日日曜日

-二つの花火 びわ湖とカルメンのフラメンコ-

今週末は二つの花火を堪能しました
一つは琵琶湖花火です。
いつもの特等席があり、そこへこっそりと出かけてい行き
ピンクに染まる空や雲、湖面を撫でるように吹く風を楽しみます。
湖岸で水遊びなんかもしたりして。
今夜は山向こうには稲妻が光っています。

この特等席には、本当に少しの人しか座ることができないので
静かに、変わり行く夕暮れの景色の話や夏の思いで話をして 花火を待ちます


















毎年開催されるこの大会は、
空中の花火と湖面へ映る鮮やかな花火、二つが一体となって完成される
趣のある、更には自然の景観をも取り入れた芸術性の高い花火だとわたしは思います。
それを意識してか、打ちあげ位置の低い花火がたくさんあり、
種類によっては円の半分を湖面ぎりぎりで打ち上げるものもあります



























花火の流れから、物語りも浮かんで来ます。
今年は妖艶な数珠のように繋がった赤い火が、空中でしばらくぶら下がる様に浮くという不思議な花火を魅せてくれました。



















フェイナ-レの瞬間、わたしたちは眩暈をおぼえ、泣いていました
儚さゆえに力強く、熱い美しさに圧倒されました
目の前が真っ白な光で埋め尽くされ 恍惚の中に闇が突然戻りました

その一瞬は、刹那に去るものです
夏のある夜のように

























次の日、クーラーもない場所で朝から麦わら帽子製作に没頭していたわたしたちは朦朧としながらその場所に辿り着きました
今日はグラナダのフラメンコダンサー ”カルメン”のこのタブラオ最後のショーです。
これもまた別の花火のような夜でした。














小さなライブハウスで初めて会った彼女は、手でリズムをとってそれは楽しそうに音楽を聴いていました。
柔らかい物腰、愛情あふれんばかりの笑顔に魅せられ、私はいっぺんに彼女のことがすきなりました。
偶然にもわたしのお気に入りのスタジオのダンサーだったとわかったのは後になってのこと。


今回のショーはバイレ(踊り手)日本人3人、スペイン人2人、カンテ(歌い手)二人、ギターラ二人の構成でした。





まず一人目は日本の美を上手に取りいれた動きで、慎ましく軽やかに踊り
二人目は滑らかにかつ大輪の花のように踊り
三人目は切れのある漆黒の色を感じさせる踊りを
四人目は情熱と哀愁を身体と表情で表現しきり




そして五人目はカルメン
彼女のダンスは今まで見たどのフラメンコとも違って
太陽や、風や、森を感じさせる雄大で大地の薫りを放つダンスでした






一人として同じダンスを踊る人はいませんが
どの女性にも今にも恋に落ちてしまいそうな美しさでした。

フラメンコはその人そのものなんではないかと思う時があります。
その人の心情が、鏡のようにでてくるのではないかと。
ほとばしるこの感動
フラメンコをみていると私は自分でも抑えられない情熱と想いに突き動かされます。
じっと椅子に座っていることは難しくて、楽しくて、心から楽しくて 嬉しくて仕方がなくて、そんな時あふれて来る笑顔は決して枯れることのない泉のようです。


















幕の降りたステージで、誰かが真っ赤なバラの花を拾い上げました
興奮冷めないわたしたちがステージではちゃめちゃなステップを踏んで、歌い
大笑いしているところへカルメンがやってきて 大きなハグとキスをしてくれました。
彼女は太陽のようです。

二つの真夏の花火はこうして、余韻を残したまま
もう すぐに、秋の気配はやってきます。

2 件のコメント:

waruida さんのコメント...

琵琶湖もフラメンコも熱いですね。あの蝶々みたいな花火は見たことないですね。すごいな~

yuya さんのコメント...

さすがReinaさん、漢字の読み方を2組覚え、新しい単語を1組学ぶことができました。
ぱくろーっと!:)
Fantastico! pistachio!